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京都クオリアフォーラム 2023年度代表者会議を開催しました
日 時 : 2024年1月19日(金)16:00~17:20
場 所 : ホテルグランヴィア京都
出席者 : 堀場会長をはじめ以下に示す会員の代表者又は代理者が出席
大学会員 <京都工繊大> <京都府立大> <京都府立医大> <京都産業大> <同志社大> <奈良先端大> <立命館大>
企業会員 <NISSHA> <SCREEN> <京セラ> <三洋化成工業> <島津製作所> <堀場製作所> <村田機械> <村田製作所>

議 事 :
堀場会長ご挨拶のあと会長が議長となって開会し、代表者ご本人出席6名に代理出席9名を加えて全15会員がご出席で総会は成立するとの確認を得て議事に入りました。

担当副幹事長より2023年度の事業報告と会計報告が資料に沿って報告された。
「テーマ探索事業」ではエネルギー・モビリティ、スマート農業、健康・医療・介護の 3 つの部会を立上げてそれぞれ会合を持ち、見学会などを行ってテーマ探索の議論を深めている。特に健康・医療・介護部会ではすでに 12 回の会合を開いて焦点を絞り込んでテーマ探索を行っているが、エネルギー・モビリティ部会ではまだ焦点が絞りこめていないとの報告であった。加えて京都府の ZET-Valley 活動の一環として今年 7 月に開催される IVS2024 に KQF としてサイドイベントの開催などで協力することも報告された。
「人材育成事業」では博士課程学生の支援事業の博士キャリアメッセを 2 回開催して成果を得ていること、博士学生インターンシップと企業研究者向けのリカレント教育について、大学と企業の期待にずれがあることが明らかになっているので2024 年度では改めてそれぞれのプログラムを考え直すことが報告された。併せて本事業の活動をさらに推進するために各会員代表者の支援が欲しいとの希望が表明された。
「広報・運営」では KQF 会報を発行したこと、ホームページを活用して情報発信していること、情報インフラとしては当面 Teams を活用することが報告された。

以上の報告に対して議長が事業の進捗や内容について質問、意見を求めると、以下のような意見が提示された。(以下に一部内容を紹介)

テーマ探索:
□京都で KISA2 隊という戸別訪問で医療・介護を行う団体が活動して話題となっている。
□在宅医療は日本医療の未来を支えるもの、KQF で取り上げるには最適なテーマ。
□ 通常の評価指標(論文数など)にのらなくとも活動を進められるかが課題ではないか。
□ 「お互いを知ろうの会」について、「企業会員(大学会員)を知ろうの会」にして一方通行にする案もあるし、各会員が持ち回りで企画するなど、いろいろ工夫できそう。
□ 三洋化成工業では宮崎県新富町でペプチドの共同開発をやっているので参考にできれば。
□ スマート農業部会では成功している農業スタートアップとの勉強会も企画しているので参考にしたい。京都府の農業試験場との交流も行い、京都府のフードテック構想との連携も視野に入れて考えたい。
□ 京都は山も多く獣害の話も多い。それを逆手にとって循環型のジビエ料理を事業にする動きもある。
□ 京都に休耕地が多いという問題を聞いているが、そのような土地を活用する事業も考えられそうだ。京都がモデルケースとなって全国展開のトリガーとなれるように考えてほしい。

人材育成:
□ 人材育成に関連して博士人材の捉え方を整理したい。専門分野の研究を深めるか、課題を自ら解決する能力を磨くのか、前者はニッチとなって企業とは合いにくく、後者の方がマッチする可能性が高い。企業の中に自分の研究分野を求めるとなればインターンシップの機会は限られる。
□ 堀場グループで受け入れているインターンはフランス人が多く,期間は全て数か月以上で大学での研究テーマと異なっていても応募してくる。企業の中の学位取得者の数や扱いも日本と海外は異なることが多い。これを京都からでも変えていきたい。
□ 博士インターンシップの募集を聞いたときにゼロと回答した企業があり、日本のインターンシップは採用ありきで、学生側も就職活動と捉えている向きもある。その辺りから変えていかないといけない。
□ 企業に就職してから改めて博士課程を履修する学生も増えている。文科省のファンドでも博士課程学生支援は手厚い。博士課程学生向けに特化したインターンシップを設計する方がいいかも知れない。

以上ですべての議題は終了し、17時20分に定時総会は閉会しました。